映画一言感想文

あくまでも個人的な個人的すぎる感想文(感想文ですので若干ネタバレもあります)

『大脱走』(1963)

第二次世界大戦下、ドイツのルフト第3空軍捕虜収容所。

脱出不可能と言われたこの捕虜収容所から、脱出を試みる連合軍の将兵ヒルツ(スティーヴ・マックィーン)、ヘンドレー(ジェームズ・ガーナー)、シリル(リチャード・アッテンボロー)らがいた。

彼らの計画した脱出計画を基に、前代未聞の、総勢250名にも及ぶ集団脱走が実行されたが…

 

どこか競技場のような場所の真ん中にトンネルの出口があり、そこから大勢の男が脱走する…というシーンを見た思い出(夢か現実かもわからん、記憶は怪しい)があり、その映画に再会したくてこれを見てみた。

結果、これじゃない!!思ってたシーンは全くない!!けど、なかなか楽しめた。

あのBGMが「大脱走のテーマ」という曲だって事を初めて知った。

集団脱走の史実を映画化。

まぁ、時代が時代。脚本も演技もコミカルで面白く見てしまったよ。

知ってるのはスティーブ・マックイーンだけで、勝手に彼が主役や思ってたら冒頭30分はほとんど独房。

脱走のプロフェッショナルばかりを同じ収容所に集めた言うけど、何度も失敗してるメンツばっかで結局脱走ヘタばかりってことやん笑

コメディじゃないけど、笑ってしまったシーン多め。

コントですやん!度70

『ゴーストライター』(2010)

元イギリス首相アダム・ラング(ピアース・ブロスナン)の自叙伝執筆を、破格の報酬で引き受けたゴーストライターユアン・マクレガー)。

その仕事の前任者が事故死したこともあり、彼は気乗りがしないまま執筆の為にアメリカ東部の島へと向かう。

同じころ、イスラム過激派のテロ容疑者に対する拷問への元首相の関与が取り上げられ…

 

なんともゾワゾワするラストだわ~、ラスト10分に全てが集約されてる。

それまでの不穏な感じもいいわ。これ、役者がイイのもあるだろね。久しぶりにSATCのサマンサ、キム・キャトラルに会えたのも嬉しい。

主役のユアン・マクレガーに名前が無いのも好き。ずっとゴーストで通して誰も名前を呼ばんの、これこそ日陰の存在。

誰かのレビューにあった一言「あまり気乗りがしないのことに巻き込まれる役、と言ったらユアン・マクレガー」上手いこと言うな~、的を得過ぎてる。

ロマン・ポランスキー作品案外好きかも度79

『スティルウォーター』(2021)

オクラホマ州スティルウォーターに住むビル(マット・デイモン)にはアリソン(アビゲイル・ブレスリン)という娘がいるが、マルセイユに留学したアリソンはルームメイトの女性を殺したとされ、現地の刑務所に入れられて5年が過ぎた。

失業したビルはマルセイユに行きアリソンと面会するとともに、彼女の無実が証明されるよう法律関係者たちに依頼するが次々と断わられる。

ビルはマヤという幼い娘がいるシングルマザーの女優ヴィルジニーの協力を得て自ら犯人捜しを始めるが…

 

うーん…

サスペンスと言うほど謎はなく、ただ、終始重苦しい感じがずーっと続く。

留学先で娘が収監とか想像しただけで怖すぎる。親目線で見てしまうと、とにかく早く何とかしてあげて!って気持ちだけ。

作品としては、なんだろな…正直退屈。犯人探しでそれ程盛り上がりがあるわけじゃなく、多少の見せ場はあるけど、パパと現地のシンママ?と娘との交流とか、「いや、寝るんかい!」とかとか。

はっきり言ってスッキリしたストーリーではない。説明もスゴく少ない。なんの説明もなく突然マルセイユに行っちゃうパパ、少ない言葉から状況を把握しなきゃならない。

ちょっと疲れた、休ませて度58

『エルヴィス』(2022)

1935年、米南部ミシシッピ州の貧しい家に生まれたエルヴィスは家族とともにメンフィスに引っ越したが、そこでアフリカ系市民たちの音楽に影響を受けつつ、プロ歌手としてデビューすることに成功。

彼が確立に貢献したジャンル、ロックンロールの盛り上がりを受け、エルヴィスは下品という社会的批判を受けながら国民的歌手の座に到達。

マネジャーのパーカー大佐は批判の対象となったエルヴィスのスタイルを封印するように言うが…

 

ミュージシャンとして白人とアフリカ系の間に置かれるという困難な状況でありながらも世界的スターになったエルヴィス・プレスリーの伝記作品。

42歳は若すぎるな。

主演のオースティン・バトラーがハマり役すぎる。世代では無い私の中でエルヴィスが彼になってしまった!1年以上かけてボイストレーニングしてエルヴィスに近づけたという歌声もスゴい。

死因が薬が原因かも~ってチラッとの知識程度やったからもっと薬、酒、女!ってスーパースターにありガチのストーリーかと思ったらいやいや、これは退屈だと言う人もいるかもしれんけど、歌と演技の良さも相まってなかなかハマるわ。

“愛”中毒、彼の死因は“愛”だよ。ってのがスゴい腑に落ちた作品。

トム・ハンクスのパーカー大佐の腹黒ぶりには脱帽。

彼と出会わなければ42歳で亡くなることはなかったけど、世界のエルヴィスも存在しなかった。

ん〜、いいけど3時間弱は長い!度82

『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』(1989)

シアトル。

どちらも中年の兄弟、フランクとジャックはホテルのラウンジなどで演奏するピアノデュオ。

ピアノの腕は兄より上だが生活はすさんでいるジャックと、家族と幸福に暮らすフランクは正反対。

人気が落ちてきて女性歌手を加え、トリオとして再出発しようとするが、セクシーなスージーを仲間にしてトリオは大成功する。

しかし奔放なスージーに振り回され、ジャックとスージーの関係も…

 

“男女の心の機微を繊細につづった秀作”とずいぶんな高評価だったけど、繊細すぎて退屈。ハマらなかったな~

とにかくミシェル・ファイファーがクソ綺麗で彼女見てるだけでも価値はあるんだけどね。

吹替え無しで歌うシーン、さほど上手いわけではないけど彼女のイメージそのままの艶っぽい感じは好き。

そして、あの兄弟はガチ兄弟だと知ってちょっと驚き。ジェフ・ブリッジスボー・ブリッジス

なんか、勝手に三角関係…いわゆるドリカム状態!?(いや、古いか!若い子はドリカムが3人やった事すら知らんな笑)みたいなストーリーを期待してたのがそもそもの間違いなんだけどね。

ミシェル・ファイファーに持ってかれる度60

『ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ』(2021)

1940年代、公民権運動黎明期のアメリカ。

国民の反乱の芽を摘む目的で、FBIはジャズシンガーのビリー・ホリデイ(アンドラ・デイ)に的を絞る。

彼女が歌う「奇妙な果実」は、公民権運動を扇動する危険な曲とみなされるが、ホリデイは決して歌うことを諦めなかった。

FBIはホリデイを逮捕するため、おとり捜査官のジミー・フレッチャー(トレヴァンテ・ローズ)を送り込む…

 

ビリー・ホリデイの名前は知ってたけど、こんな人生を送ってた人だとは。

なんで、秀でたアーティストはこんなにも壮絶な人生を送るんだ!まぁ、壮絶な人生でないと伝記映画にはならないのかな…

「奇妙な果実」スゴい歌。歌詞を見ると恐怖しかない。

ただ、映画作品としてはなんだろぅ?イマイチ響かない?歌も演技も良かったけど、なんだろな?偉そうに言わせてもらうと深みがない。

YouTubeでホントのビリー・ホリデイの歌を聴いた。悲しみに溢れてる。ゾワッとするものがある。

この映画にはそれがない。映画においては本人を越えられないってのが問題にはならない。やっぱ映画の持つ力の無さ、見せ方の問題なのかよくわからんが感覚的に“ゾワッと”が足りない。

まだまだ知らない世界が多い度63

 

『JAWS/ジョーズ』(1975)

アメリ東海岸に位置する穏やかな町・アミティ島。

ある夕暮れ、ビーチパーティに参加していた若い女性が突然、何かによって水中に引き込まれ行方不明となる。

翌日、死体の一部が発見され、検死により、サメに襲われた可能性が高いと聞いたブロディは直ちにビーチを閉鎖しようとするが、夏の観光収入が無くなると困る有力者達が反対。

数日後、海水浴場で一人の少年がサメの犠牲となり、人喰いザメの存在が町に知れ渡る…

 

久しぶりに正統派サメ映画のど真ん中作品を視聴。

やっぱ何度観てもいいねコレ。

変なC級作品、まぁ主にアサイラムなんやけど…ばっかり見てたけど、さすが色んな賞取ってるだけあって、めちゃくちゃシンプルなストーリーで内容も知り尽くしてるはずやのに、何故かドキハラ感があるのよね。

んで、ジョーズの姿はラスト以外あまり出てこんのよね。それでもあの例のBGMと影だけで恐怖を感じられる。

40年以上昔の作品なのに、未だにこれを超えてくるサメ映画はない気がする。

今も昔も有力者は民の安全より金度99