ハンニバルは、リトアニアの名門貴族レクター家の子息として生活を送っていたが、東部戦線での戦闘が激しくなり、戦禍を逃れるために、レクター家は住居レクター城から隠れ家の別居に移動する。
しかし、そこでソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれ、幼いハンニバルは両親を失い妹ミーシャと二人きりになってしまう。
戦争孤児となりながらも、隠れ家でミーシャと暮らしていたが、そこに敗走してきた兵士グルータスらがやってきて二人を拘束した上で家に立てこもる。
やがて食料が尽くと、彼らはミーシャを殺し、ハンニバルの前で食べ始める。あまりの衝撃にハンニバルは記憶を失う。
8年後。ハンニバルは、ソ連の孤児院となったレクター城に、孤児の一人として収容されていたが、フランスの叔父の家に向かうことを決め、逃亡する。
東側共産圏から西側に密入国し叔父の家に着くも、既に叔父は他界しており、その未亡人のレディ・ムラサキが暮らしていた。そしてハンニバルはムラサキの下で生活を始める...
ハンニバル・レクター博士の幼少期から青年期にかけた作品。
単独の作品としてはスゴくいい。妹の復讐のために相手を追い続けるダークヒーロー。自分の正義にのみ忠実で、法律など関係ない、他人の意見も届かない。スゴく一貫した意志の強さで動くハンニバル。
だけど、これハンニバルシリーズなんだよね。それにしては人間臭いよな~。オーケストラの音を乱しただけで食っちゃうレクター博士には繋がらないなぁ...復讐しかみえなかったり、オバサン愛しちゃったり、人間臭いわぁ。
自分に無礼を働いた人間を邪魔だから殺す、殺したから食べる、全てを見通す天才サイコパスであって欲しかったわ。
あと、変な日本の要素を入れてくれるな。鎧兜祀って、変な能面上からぶら下げて。大坂夏の陣の巻物に、顔の下半分覆う鎧もそれっぽく出してきたけど、後のレクター博士は噛みつかないように付けられてただけで自ら望んでつけたわけじゃないよね!?
無理やり色んなことの根底やルーツをねじ込んでる感じ、後付け感が酷くて嫌だわ~
謎めいてるからレクター博士は魅力的なキャラであって、ここまでルーツ解明しちゃうと怪物ではなくただの人間になっちゃってつまらない。
ハンニバルシリーズとしては✕度70